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楽しい?きつい?長距離トラックドライバーのメリットとデメリット

トラック/交通

こんにちは。トラックドライバーのikuzo(いくぞう)といいます。

みなさんは長距離トラックの仕事って、どんなイメージをお持ちですか?

楽しそうなイメージですか?それとも辛くてきついイメージですか?

私は楽しそうなイメージの方が強かったんですよね。

だから長距離トラックドライバーになったんですけど。

 

私がトラックドライバーになった1990年代は日本のバブルが弾けまくっていた時代で、私が以前に勤めていた会社も倒産寸前の状態でした。

「次の仕事どうしよう?」と考えていたときにふと浮かんだのが、長距離トラックドライバーだったんです。

それまでトラックに乗ったことのなかった私が、長距離トラックの仕事にもっていたイメージはこんな感じでした。

 長距離トラックは大型車が多い
 だから、大型免許は必要不可欠
 大きいトラックは当然、荷物も大きいので人力ではとても積むことができない
 よって、クレーンやフォークリフトを使って荷物は誰かが積んだり降ろしたりしてくれる
 だから、トラックドライバーは毎日ただ運転ばかりしていればよい
 しかも、長距離ドライバーなので日本全国あちこちに行ける
 長距離ドライバーは全国の名所が見れたり、各地の名物を色々と食べることができる

すばらしい仕事ですねw

世の中にこんな仕事があったらいいですね。

でもこれ、トラックドライバーになる前は、真面目にこう信じてたんですよ。

 

「じゃあ、実際のところどうなのよ?」という声にお応えして、

今回はトラックで地球50周以上の距離を走ってきた私が、

長距離トラックドライバーのメリットとデメリットをお伝えしようと思います。

 

ちなみにわたくし現在は長距離ドライバーを卒業して、

東京・神奈川・埼玉あたりをウロウロしているドライバーをやってます。

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長距離トラックドライバーのメリット

私が感じている長距離トラックドライバーのメリットは以下の通りです。

長距離ドライバーのメリット(楽しい点)

日本全国あちこち行ける
自分の裁量で仕事ができる
運動量がけっこうあるので健康によい
面倒な人間関係が少ない
家の光熱費がかからない

ひとつずつ見ていきましょう。

日本全国あちこち行ける

夏の北海道

入る会社によって千差万別ですが、私が勤めている会社は関東にあって日本全国どこでも行きます。

私も沖縄県以外はすべて行かせてもらいました。

 

「関東から関西・九州方面だけ」のように大体の行き先が決まっている会社もあります。

うちの会社も北海道・東北方面は帰りの荷物が少ない(あっても運賃が安い)ことを理由に、なかなか行かせてもらえませんでした。

たまに北海道行きの荷物がもらえたりするとワクワクして、そんな時は観光気分しかなかったです。

 

そして長距離ドライバーの一番の楽しみといえば、日本各地の名物を食べられることでしょうか。

あそこの県に行ったらあの食堂」のように、

トラックドライバーはいつの間にか自分の「行きつけの店」が全国にできていくんです。

自分の馴染みの店を目指して長距離ドライバーは頑張って走る、って感じですね。

自分の裁量で仕事ができる

人生の喜びを感じる少年

今時なかなか、自分の裁量でできる仕事って少ないと思います。

これが長距離トラックドライバー、一番のメリットではないでしょうか。

 

目的地へ向かう道も基本的にドライバーが自分で決めます

走りやすそうな道、目的地まで早そうな道、少し遠回りだけど景色のよさそうな道。

この前はあっちの道を通ったから、今度はこっちの道を走ってみよう、とかですね。

 

逆に、通る予定だった道路の変更を余儀なくされることもあります。

主要道路が通行止めになったら周辺の道路は大混雑しますし、台風や大雪の時には高速道路が通行止めになることもよくあります。

それらをいかに回避して目的地に指定の時間まで、どうやって辿り着くか。

 

不謹慎かもしれませんが、通行止めのようなハプニングが起きた時は一種のゲームのような感覚です。

そんな時にミッション・クリア(目的地に指定時間までに到着)した際の達成感はひとしおです。

ただし、急いでいるからといって自分勝手な運転やスピードオーバーなどの法令違反は絶対にしてはいけません。

「指定時間に間に合わない」と思ったら、会社やお客さんに電話して事情を説明すれば済む話です。

 

長距離ドライバーは集荷や着荷の時間さえ守れば、眠くなったら寝る、腹がへったらご飯を食べる、そこらへんも自由です。

さすがに事務所勤務だったら、午前11時に昼メシとか食えないですよね。

お昼の時間を外して午前11時とか午後1時すぎだと、メシ屋さんも混んでないからゆっくりご飯が食べられます。

 

つまり、

決まった時間にお客さんの所へ無事に荷物を届けること

これさえ守れば、長距離ドライバーは道中のほとんどのことは自分で決めることができるのです。

移動時間が長い長距離ドライバーの方が、近距離ドライバーより自由は大きいといえるでしょう。

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運動量があるので健康によい

筋肉ムキムキの男性

これはあえてメリットの方に入れました。

実は結構、トラックドライバーは体力仕事なんです。

冒頭に書いた「機械が荷物を積んだり降ろしたりしてくれる」は半分正解で半分は大間違いです。

機械で積んでもらえる時もありますが、ドライバーがすべて人力で積むこともあります。

いわゆる「手積み」ってやつです。

 

仮にあなたが15トン積める車に乗って新潟県に行ったとしましょう。

おめでとうございます。

帰りの荷物は「新潟県産高級こしひかり30kg×500袋手積み手降ろし決定です。

 

最初はキツいですが慣れるとどうってことないです(荷物を聞いた瞬間は絶句しますが)。

ただ運転だけしているだけのタンクローリーやダンプの運転手さんは、体をあまり使いません。

そのせいで糖尿病などの病気持ちの方も多いです。

手積み手降ろしはキツいかもしれませんが、体はだけは絶対に動かしていた方がいいです。

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面倒な人間関係が少ない

わずらわしい人間関係が嫌でトラックドライバーという職業を選ぶ人も少なくありません。

特に長距離ドライバーは、会社の上司や同僚に合うのは、週末などのひと時だけです。

四六時中、会社の上司や同僚と一緒にいるわけではないので人間関係のストレスはかなり少ない職業といえます。

 

ただし、トラックドライバーはクセのある人間が多いです、経験上。

会社に戻った際、クセのある同僚などに話しかけられたら

あー、そうですね。まったくその通りです。」などと無難に相槌を打って、なるべく速やかに退散しましょう。

どの職業でもそうですが、クセのある人間にはあまり深入りしない

これが平穏に仕事を続けていくポイントです。

家の光熱費がかからない

節約したお金

長距離の運転手になると、ほとんど家にいないので週末くらいしか家の電気水道ガスは使いません。

普段は冷暖房がついているトラックで過ごし、トイレや洗面所は高速道路のSAやPAを利用します。

(SAの洗面所で洗髪している方もたまにお見かけすることがあります…)

大きなガソリンスタンドで給油すれば風呂やシャワーを無料で借りることもできます。

 

一般人に比べると光熱費はかなり節約できるのが長距離ドライバーのメリットです。

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長距離トラックドライバーのデメリット

ここからは長距離トラックドライバーのデメリットです。

長距離ドライバーのデメリット(きつい点)

 家族に毎日会えない
 食事が偏る
 理不尽なことが多いし、寝れないこともある
 不思議なことに向かう方向に台風や大雪がやってくる
 腰痛や痔になりやすい

こちらもひとつずつ見ていきましょう。

家族に毎日会えない

奥さんと子供

妻と子供の顔が毎日見たい!って人は無論、長距離向きではありません。

今は携帯電話も定額の通話プランがありますし、会話だけならいくらでもできます。

平日はそれで我慢できるようでしたら長距離トラックドライバーになりましょう。

 

「あと3日したら家族に会える!」

それを励みに頑張って下さい。家族もあなたの帰りを待っています。

毎日帰っていたらそれほどでもないですが、

一週間ぶりに帰ると家族は大歓迎してくれます。

子供も「パパ、パパ」言ってあなたのそばを離れません。妻もニコニコして優しいです。

ただ、一週間分の汗くさい洗濯物を旦那が持ち帰ってくるので、妻の表情はどこか複雑です。

 

長距離ドライバーをやっていて一番辛いのは日曜の夕方です。

明日からまた一週間、家族に会えないんだ

と思うと、サザエさんの時間が普通のサラリーマンよりも余計に悲しく感じるんです(ρД-)

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食事が偏る

とんかつ

なんとなく自分の好きなものばかり食べてしまうので、どうしても食事は偏りがちです。

自分なりに定食に納豆をつけてみたりしますが、やはりバランスを考えて作ってくれる奥さんの料理には敵いません。

外でバランスよく食べようとすると値段も高めになるんですよね。

 

長距離ドライバーの食事は、自制心と工夫を凝らして頑張りましょう。

毎日、野菜ジュースを1本飲むだけでも、何年か後には必ず違いが出てきます。

私が長距離時代に食事で気をつけていたことを、こちらの記事に書きました↓

理不尽なことが多いし、寝れないこともある

あまりの理不尽さに納得がいかない男性

トラックによくあるのが「荷待ち」です。

積むときも、降ろすときもよく待たされます。

 

(積む)荷物ができていない時は、

「運転手さーん、まだ積めないからゆっくり寝てて」と、

運転手はいつでも、いくらでも寝れるもんだと思われています。

 

夕方6時ごろに荷物が積みあがると、

運転手さん、これ明日の朝8時必着ね」と納品書を渡されます。

お客さんはさっきまでずっと寝てたと思っているようですが、こっちは全然寝てません。

現在地が福岡県で、朝8時必着のその行き先は「東京都」だったりします(涙)

さすがに今の時代、こんなケースは稀だと思いますが、私は過去にこんな経験を何度もしました。

荷待ちの時間は非常にもったいないので、ぜひ有効活用するようにしましよう。

不思議なことに向かう方向に台風や大雪がやってくる

打ち寄せる波

私事ですが、なぜか不思議と警報が出ている地域によく行かされました。

別に配車係の人も、私のことが憎くて行かせてるわけではないんでしょうが。

天気予報を見ると、ちょうど私が鳥取県に着くタイミングで、台風の予報円の中心も鳥取県にあったりします。

まるで台風が「鳥取県で待ってるよ」とでも言わんばかりです。

 

配車係の人は、

台風がくるから早めにいけ

って言いますけど、そんなこと言われなくても分かってますから。

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腰痛や痔になりやすい

腰をマッサージしてもらう男性

トラックに限らず、タクシーなどドライバー全般に腰痛持ちの方は多いです。

特にトラックドライバーは腰に負担のかかる重い荷物を持つことも多いので、

あまり酷くなると仕事を続けられず、会社を辞める方もいるようです。

おかげ様で私に限っては、トラックに25年乗ってますが腰の方は痛めたことありません。

 

ただ、には一回なりました。

トラックを乗り換えたときに、そのトラックのシートが硬かったせいで何日か出血が続きました。

対処方法は穴のあいた円座クッションです。

あれは優れものです。2週間くらいで痛みも出血もなくなりました。

再発が心配だったので、痔が治ってからも円座クッションは10年くらい使ってました。

今は運転時間も昔に比べると短くなったので円座クッションは使ってないですが、もし痔になることがあれば使ってみて下さい。

まとめ

いかがだったでしょうか。

とりあえず、思いついたものをざざっと書いてみました。

 

今は長距離の仕事はしておらず関東地方のみを走ってますが、全国あちこちに行けた長距離への憧れも強く残っております。

50も過ぎたし、近頃は楽な荷物しか運んでいないので、さすがにもう「こしひかり15トン」はできないと思いますが(笑)

 

自分としては、近場よりも日本を駆け巡ってた頃の方が断然面白かったです。

楽しさと苦しさは半々でしたが、少しでも楽しさが上回っていたので続けてこられたように思えます。

 

今日は思いついたものだけ書きましたが、また何か思い出したら随時更新していくつもりです。

これを読んでくださった日本全国の長距離ドライバーのみなさん、本日もお疲れさまです。

頑張ってください。そして、楽しんでください。

本日は読んでいただき、ありがとうございました。

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