こんにちは、ikuzo(いくぞう)です。
トラックドライバーという仕事柄、毎日たくさんの自動車を見ています。
最近は社会的に問題視されたり、ドライブレコーダー(通称:ドラレコ)を装着する車が増えてきて、少しずつですが「あおり運転」をするドライバーも減ってきたような気がします。
しかし、あおり運転は無くなる気配を見せていません。
先日(2019年8月10日)も常磐道で大バカ者が、あおり運転をして逮捕されましたね。
被害者の車にはドラレコが装着されていて、ドラレコに記録された被害者の殴られている姿がニュースで流れていました。
ドラレコが付いているにもかかわらず暴力を振るったということは、人によってはドラレコの抑止力が全くなかったということです。
(抑止力はなかったものの、ドラレコの映像が証拠となり、犯人は逮捕されています)
あおり運転の防止に、ある程度の効果が期待できるドラレコや「録画中」のステッカーですが、それらが付いていても車種や運転方法によっては煽り運転の被害に遭うことがあります。
そこで今回は、あおり運転をされないために普段からどのような運転をすればよいか、
あおり運転のターゲットにならないためにはどうしたらよいか、についてお話しします。
あおられやすい車
まずは車種ですが、軽自動車やコンパクトカーが比較的煽られやすい車です。
小型車は扱いやすくて利便性が高い反面、見た目でなめられやすく煽られることが多くなります。
しかし大丈夫です。要は小さい車に乗ってても、煽られない運転をすればいいだけの話ですから。
では煽られない運転とは、いったいどのような運転なのでしょうか。
煽られやすい車を例にして、タイプ別に解説していきます。
幹線道路をゆっくり走る車
初心者や高齢者の方が運転していたり、または目的地を探しているため、ゆっくり走っている車です。
ゆっくり走っていると煽ってくる車もいますが、一般道をゆっくり走るのは法的に何の問題もありません。
焦ってスピードを出して事故を起こしたら、すべて本人の責任になります。
もし煽られても決して無理をせず、自分が安全だと思う速度で走行して下さい。
その煽り運転対策ですが、初心者の方であれば走りやすそうな道路を選んで走行して、徐々にスピードに慣れるようにしましょう。
免許を取ったばかりで、いきなり交通量が多くて車の流れが早い幹線道路(主要道路)に出ることは、本人も怖いでしょうし他人にも迷惑をかけてしまうことがあるかもしれません。
煽り運転はどちらかというと高速道路や国道、また「〇〇街道」のような比較的スピードが出しやすい幹線道路でよく起こります。
幹線道路は近辺に住んでいる方はもちろん、通過のために市外や県外の車も走りますし、車種も多種多様になるためどうしてもトラブルが起こりやすくなるのです。
運転に自信のない方、また初心者の方がある程度運転に慣れるまでは、
多少遠回りでも交通量が少なくて走りやすく、できれば地元の人しか通らないような道路を選んで使う
初めて通る道や目的地は予め、Google ストリートビューで確認してイメージをつかんでおく
これだけでも煽られることが格段に少なくなるはずです。
ブレーキをよく踏む車
前の車を煽ってるわけではないのですが、やたらと車間を詰めて走る車がいます。
性格的にせっかちなのか、割り込まれるのがイヤなのか、前の車がスピードを落とす度にプレーキを踏みます。
また、よそ見をしながら急にブレーキを踏む車も人もいたりします。
意味のない所でブレーキを頻繁に踏まれると、後続車はイライラします。
これも煽り運転の原因になりかねません。
ブレーキは自分の車のスピードを落とすのはもちろんですが、同時に後続車へ合図を送る役目も担っています。
必要なところではしっかりと早めにブレーキを踏む、そうでないところは前の車が少しスピードを落としても、すぐにブレーキを踏まずにすむくらいの車間距離は保持しましょう。
車間距離が短いと煽り運転の加害者に間違われる可能性がありますし、追突事故も起こしやすくなります。
減速しながら車線変更する車
隣の車線から追い抜いて、ブレーキを踏みながら車線変更してくる車です。
「なぜ、このタイミングで車線変更しなければならないのか」と疑問に思うような車も少なくありません。
ブレーキを踏みながら、ということはその先は赤信号で車が止まっていたり、車の流れが遅くなっているわけです。
こちらも減速している中で、他の車がブレーキをかけながら割り込んでくると、さらに強くブレーキを踏む必要がでてきます。
減速時に割り込まれるのは、気持ちのいいものではありません。
特に、トラックが荷崩れを起こさないように穏やかにブレーキを踏んでいるにもかかわらず、お構いなしにプレーキを踏みながらトラックの目の前に入ってくる乗用車もいます。
無理な割り込みは煽り運転に繋がる可能性もあります。
車線変更は、後続車が減速したりブレーキを踏まなくてもいいようなタイミングで行うのがベストです。
高速道路で追越車線を走り続ける車
高速道路の追越車線を比較的ゆっくりと走り続ける車です。
追越車線を走り続ける理由としては、
走行車線よりも、追越車線の方が車が少なくて走りやすい
そもそも法令を理解しておらず、抜きたいなら走行車線から追い越していけばいいと思っている
…などなど。
次の章でも書きますが、高速道路は一定の速度で走行車線を走りましょう。
仮に90km/hのスピードで走っていて、前の車に追いつき一時的に速度を100km/hに上げてその車を追い越しても、
その車と安全な車間距離がとれたら走行車線に戻り、再び元の90km/hで走りましょう。
高速道路でスピードを上げたり下げたりする車
高速道路でゆっくり走っている車がいるので追い越すと、スピードを上げて抜き返してくる車がいます。
かと思うと、先の方でまたゆっくり走っているので再び追いつきます。
追い抜いたり、追い抜かれたりを繰り返すと、お互いに気持ちよくないですしトラブルになることもあります。
さすがにプロのバスやトラックの方はあまり見かけませんが、一般の方は結構いらっしゃいます。
一度抜かされたら、よほどの事がない限り、その車を抜き返さない
トラブルにならないためのポイントです。
急な割込みをする車
道路を走っていると、信じられないタイミングで脇道や店舗出口から飛び出してくる車がいます。
車の往来が途切れた時にゆっくり出てくれば良いと思うのですが、走ってる車にブレーキをかけさせるようなタイミングで出てきます。
急いで出てくるわりに、そのあとはゆっくり走ったりもするんですよね。
これも煽られる車の典型的な例の一つです。
店舗の出口や、一時停止のある道路から大通りに出るような時は、走ってる車に減速させたりブレーキを踏ませないようなタイミングで発進しましょう。
また道路が渋滞していて道を譲ってもらう時は、ただ手を上げるのではなく、
必ず相手の顔を見て(ここが大事!)頭を軽く下げたり、笑顔を見せるなどの感謝の気持ちを表すことも大切です。
譲り合うのは車同士ではなく「人と人」なのです。
もしも煽られた時は
こちらが普通に運転をしているつもりでも、何かが気にくわずに煽ってくるドライバーもいます。
煽られていることにすぐに気がつけば「道を譲って追い越されて終わり」のようなこともありますが、執拗に煽ってくるようでしたらとにかく逃げましょう。
逃げ方としては、複数車線のある道路でしたら他の車に注意しつつ左側の車線に寄って下さい。
右側の車線で止められたりすると、2017年に起きた東名高速道路の事故のように、他の車に追突されるなどの大きな事故になる恐れがあります。
同乗者がいる場合は、すぐに警察に電話してもらいましょう。
道路の左側に寄って、もしコンビニやスーパーなど多くの人が利用するような店舗があればそちらの駐車場へ逃げて下さい。
人のあまりいない場所へ逃げるのは危険です。
店舗の方が見ている人も多いですし、警察にも現在地を知らせやすくなります。
駐車する際は、車の鍵はロックして下さい。
一部にはギアをパーキングレンジに入れると自動でロックが解除される車もありますので、必ず再びロックしましょう。
もちろん警察が来るまでは、ドアも窓も開けないようにして下さい。
まとめ
いかがだったでしょうか。
常にバックミラーで後方を見るなど、周囲に気を配って運転すれば、煽れることも少なくなります。
(もともと周りに気を配ってるドライバーは、あまり煽られませんが)
まだ運転が不慣れで自分の運転に精一杯な方は、ある程度慣れるまでは幹線道路の使用を避けることをおすすめします。
交通量が多い、車線の多い道路は、あおり運転などのトラブルになる確率が高くなります。
あおられないためのまとめですが、
走行前にGoogle ストリートビューで予習をする
頻繁にブレーキを踏まないように、車間距離は十分にとる
車線変更は後続車に減速させないタイミングで
高速道路は左車線をキープ。追い越したら速やかに走行車線に戻る
路肩などから道路に出る時は、走行している車に減速させないようにする
道を譲ってもらったときは笑顔で会釈
要は他人から「うざい」と思われない運転をすればいいのです。
ポイントは自分が運転していて鬱陶しいと思う車がいたら、それと同じような運転をしないことです。
煽り運転は煽る側が絶対的に悪いですが、あなたがトリガーを引く必要はありません。
平和にいきましょう。
この世から煽り運転がなくなりますように。
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